本題のせっぷんとんねるは,ふくがあなの横に位置する. 巨大な壁面にぽっかりと完全に素掘りのトンネルが続く. かつての街道だったと言われると説得力がある気がする. すごい迫力である. | |
さて進入.完全なる素掘りのせいか,逆に有機的でない. 即ち,不気味さ,怪しさの類の気配は感じられず,ぐいぐい入っていける. これがせっぷんとんねるたるゆえんか.カップルは中でチュッチュしてくださいと言う事だろうか. | |
全長15メートルほどのトンネルは,折れ曲がっており,中間地点くらいで出口が見え始めた. 一枚岩をくりぬいたのか,百年以上経過しているとは思えない. トンネル内は崩落もなく,非常に美しい,ビューティフォー. あんまり訪れる人もいないのか,ゴミも少なく好印象. ただし,打ち寄せられたゴミは,海岸に沿ってずっと広がっていた. このゴミらは,どっから流れてくるんだろうか. | |
ストロボ光なしバージョン.すごい,すがすがしいまでに綺麗なトンネル. 昔の能登への旅人の姿を想像してしまう.えっらい道を歩いてたんだなぁ. ちなみに,金沢から自動車で3時間くらいはかかったと思う. 旧人の旅の考え方って,壮大だなあーちょいと一泊二日って訳には行かないもんなーと, 余計な心配をしてしまった. | |
足元はちょっとした水溜りもある.しかし,路面も岩なのか,周りを歩けば足もとられずに回避できる. 海水なんだろうか.さすがに舐めてみる勇気はなかった. | |
出口.遊歩道化したときのコンクリート舗装だろうか,路面がコンクリートに変わる. しかし遊歩道はこの先30メートルほどで巨大な落石に塞がれ,何とか巨石を乗り越えたところで, あえなく崩れ去っているのだった. | |
近くの休憩所で発見した看板には,「波の花道遊歩道」とある.
昭和17年に国指定の名勝及び天然記念物に指定されたそうだ.
それだから,あのトンネルは残されていたんだろうか? 写真の季節は夏であるが,12月にここを訪れたところ,確かに「波の花」道だった. クリームシチューかよ!って突っ込みたくなる波打ち際と,謎の白い泡で包まれていた. 曇天,荒波,寒い風の三拍子で,人生を見つめなおすにはいいのかも. |