旧七海第三隧道
 穴水町にある七海第三隧道にも旧隧道がある.やっぱり場所は一応伏せておく.
画像は2004年11月のもの,切られた枝で藪が押されて旧隧道が見えた.
これが旧七海第三隧道の発見のきっかけとなった.
 そして,第三隧道に旧道があれば,第二隧道にもあるだろうって事で, 今年になって旧七海第二隧道を見つけたのだった.
この画像は今年のもの.切り払われた枝がなくなっている.
ひょっとして管理されてるのか!?
 今回はアクセスの関係上,珠洲市側からの紹介.
2004年11月の坑門の様子.
国道の旧道ですよ.狭い.
 そして,今年の画像. 右の枯れ枝が落ちているものの,保存する気の手入れではなさそう. 去年の雪で落ちたのだろう.
 坑口部を石で縁取ったレンガの坑門.石積み部はガタガタになっている. 苔やシダ系植物に取り付かれてよぼよぼだ.デザインは旧七海第二隧道に酷似している.
 内部より外を見た画像.これは2004年11月の様子. 切られた枝が邪魔で接近が困難だった.
 2005年にはきれいに片付けられている. 片付けに車両を入れたのだろう,ここまで楽勝で近付けた.
 内部も旧第二隧道と同じく,1.5mほど石が積んであり,アーチ部はレンガである. 見事に兄弟隧道といった感じ.
 内部にはいつの時代からあるかわからない,不法投棄の一升瓶があった.
 この隧道は,レンガ巻き素掘りレンガ巻きの構造になっている. 地面は未舗装.
 2004年11月のレンガ部の様子.白っぽいが乾燥した感じ.
 同一箇所でないので何ともいえないかもしれないが,湿気を帯びて白っぽくなくなっていた.
 路面は所々泥.しかしスニーカーで走破できる程度だった.
 レンガ巻きと素掘りの境目.素掘り区間はちょっと剥落してきている?
 素掘り区間の天井は高い.荒々しい岩肌が迫力満点で圧倒される.
 わざわざ三重から駆けつけたTMNG.いい物件に出会えて興奮気味だった.
 手掘り&素掘りの白熱区間は15mほど続く.
 岩肌は白っぽくなっていて,あんまり良くない状態なのかも?
旧第二隧道はともかく,旧第三隧道は割と原型を留めている.
穴水町の方,保護するなら今ですぞ!
 ファンタグレープの缶発見.いつの時代の何だろう.
落ちているゴミにも時代を感じることができる.
 
 穴水側口坑付近から内部をみた画像. 白化を通り越して緑化している.
この先何年くらい形を保てるんだろう. 崩れてしまったら寂しいこと限りない.
 2005年穴水側坑門の様子.苔やシダが張り付いているものの,かなりきれい.
坑口を縁取る石もしっかりはまっている.
 早く坑門を見ようと足場の確認を怠ると,地面は沼化しているために悲劇が. 最後まで油断できない.
 旧第二隧道よりは落下物の心配も薄く,アクセスも容易.
さらに当時の姿をより留めているのでお手軽にレンガ隧道を見学できてしまう.
昭和40年以前のレンガ隧道が原型を保っているなんて,もうこれは文化財認定ですね. 石川県の誇る道路の発展を示す遺跡ですよ.
 2004年11月の様子.右下に不法投棄ストーブが!
 自分ら以外にも誰か来てます,確実に.
さらに,一年の間に上からひょろい木が二本落ちてきた様子.
 この先,現道にぶつかるまでの区間は沼化していて調査を断念.
長靴必須です.  
 珠洲側現隧道と旧道の関係.
すぐとなりに新七海第三隧道がある.
現隧道三兄弟の七海隧道には,旧隧道にも二兄弟存在した.
旧七海隧道は,半世紀前の交通事情を示す貴重な道路遺産である.
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