石川県は小松市,国道416号線を山側に上っていくと尾小屋地区に出る. 五百峠隧道はそこからさらに山に入ったところにある. ここまでは2車線の快適道路だが,道が急激に細くなり,カーブもきつくなる. 見通しも悪く,断崖絶壁で,いわゆる3桁国道相応の道路状況になる. | |
難所を抜けると五百峠隧道が現れる.尾小屋側のポータルは苔むして古めかしい. 小判型って言うのか?馬蹄型とは少し違った形の穴があいている.車高制限は3.1mである. | |
扁額は古めかしいあじのあるデザイン. ここには昭和39年竣工とあるが,だまされてはいけない.あくまでも昭和39年の坑門であるだけだ. 山形の廃道さんが公開している隧道リストによれば, 大正8年に竣工されたという記録がある. しかもこのリストの作成された昭和42年には,まだ国道指定されていなかったようだ. | |
昭和39年に大幅改修されたようで,そのときに扁額を製作したのだろう. 災害復旧って書いてあるし,崩れたのかもしれない. | |
昭和50年の10月にも工事されている.これは坑内の銘板. 今のきれいなコンクリートはこのときの工事によるのかもしれない. | |
さらに,昭和50年11月にも手が加えられている.こっちは山側坑門の銘板. | |
山側の坑門の方がきれいで,昭和50年に作られた感じがぷんぷんする. この先(山奥側ね)は急カーブで車の接近がわかりにくく,注意が必要だ. てか,対向車がスピード出してたらアウトですな. | |
こっちの扁額もシンプルで良いデザイン.昭和50年のときのかな. 全面コンクリートで覆われてはいるものの,大正8年竣工の五百峠隧道は石川県小松市の山奥に現役である. 穴の形も小判型で,ちょっと珍しい. |