高見隧道
 ある日、インターネットでトンネルの調査をしていると、石川県小松市内の林道に未調査の物件があるのを発見した。 広いネットの世界で、情報はそのサイトのみ。地元の方の情報ってすごいなーと思いつつ、調査に出かけたのだった。 (サイトの方に連絡が取れたらリンクしとこうと思います)
 今回の調査のお供は、車輪部屈指の車オタク(4輪)そあら氏。でも今の相棒はカローラだったりする。
 この隧道、愛用しているライトマップル石川県道路地図には載っていない。 トンネル部分が途切れて描かれていないのだ。 サイトの情報をもとに、小松市五国寺町から桂町へ抜ける未舗装林道に突撃して発見した。 雨で画像は捉えていないが、轍が雨水で掘られていてやや荒れ気味の林道だった。
 ポータルは埋もれて目立たない形状。坑口は鉄骨と鉄板で保護されていて、 なんともいえない迫力がある。
 五国寺町側には銘板があり、昭和51年に完成したことが記されている。 石川県林業事業所が発注ってことは、一見ボロけていても県のものなんですな。
 五国寺町側に車を置けないことから、反対側抜けて徒歩で再浸入する. 11月は狩猟シーズンなのか、他の林道では猟師を良く見かけた。
 で、桂町側抗口の様子。ん、坑門がない?そういえばこの隧道、両側の坑門上部が手薄だ。 ひさしのように伸びた鉄板は、錆びて朽ちて意味をなしていない。
 内部へ侵入。基本的に鉄板は半ば朽ちている。 100m程の坑内の中間はコンクリート吹き付けで、大きな崩壊はなく安定している。
 こんな感じ、所々ヒビ割れはあるものの、まだまだいける?のだろうか。 ぜんぜん詳しくないので、本当のところはわからない。
 そして、さらに進み、五国寺町側の鉄板巻部分へ。 足元に広がる瓦礫。拳からソフトボール大の石。あああ。 これ、どっかの林道隧道でも見たことがあるあの光景。 天井ヌケテルンジャネーノ? 頭にヒットしたら確実に死にます。
 まあ、夕日寺隧道ほどの崩落ではないが、こんな感じに鉄板が朽ちて岩が落ちている。 画像ではわかりにくいが、鉄板と岩の間に不安定そうな拳大の石がいっぱい見える。 あたかも、下に人が通るのを待っているようでこの部分を生身で通過する気にならなかった。
 桂町側に引き返し、抗口の鉄板を撮影。30年の月日が鉄板をここまで風化させる。 鉄骨はまだまだいけそうだったが、こんなものなんだろうか。鉄板、弱いよ。
 小松市の山奥には北陸最狭の戸谷隧道も存在し、昔から栄えていたことを感じる。 鉱山跡もひとつではないし、なんとも歴史ある都市なんだと思う。 探せばまだ隠れた隧道があったりするんだろうか?期待は高まる。情報下さい。

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